調和と変革
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2025年に観たアニメ

『まほプリ2』、『mono』、『MBW』、『わたなれ』
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私はアニメについては評価された過去の作品を観ることが多く、あまり新作アニメを追いかけるオタクではないのですが、今年は割とコンスタントに新作アニメを観ていたので、折角なので一言ずつコメントしていこうかと思います。

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『魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~』

前作の『まほプリ』は初めてBlu-ray Diskを購入したTVアニメで、非常に思い出深い作品です。前作は穏やかな作風でありつつも、精緻に組み上げられた世界観の設定語りが本当に心地よく、何度観ても面白さが色褪せません。『まほプリ2』も前作に劣らない穏やかな作風と精緻な構成が面白かったです。

本作の物語で一番良かったのは最終回で十六夜リコがナシマホウ界での出張授業をすることを決めた下りですね。今回の敵はナシマホウ界に住む魔法使いのルーツを持つ遺児(アイル)の孤独を利用していました。この原因となった事象(現実においても限りなく同じことが起こっていることは言うまでもないことですね)への対応としてナシマホウ界で魔法の授業を行うというのは、物語冒頭から朝日奈みらいが行っていた今起きているトラブルへのその場しのぎの対応とは反対の、世界に不幸が生まれること自体を減らしうる活動ということで、とても快く感じる結論でした。

『mono』

本作は『ゆるキャン△』原作を手掛けたあfろの作品の新しいアニメ化ということでアニメ化発表以来楽しみにしていました。原作者以外に注目していたのは、キャラクターデザイン兼総作画監督の宮原拓也です。氏の仕事では、『アイカツスターズ!』第100話の原画の仕事が印象的で、この回の原画を含む同人誌をいつぞやのコミケで入手したなあ、なんてことをスタッフ情報を眺めながら思い出していました。

360度カメラ風の表現も面白いものでしたし、キャラクターの動きもとても心地よい作品だったと思います。

最近はアニメスタジオが原画を積極的に公開しており、作画オタクとしても嬉しいところ。斎藤圭一郎も原画として参加していたんですね。

mono - Special|アニメーションスタジオSoigne(ソワネ)

『前橋ウィッチーズ』

本作で特に良かったのは第6話から第8話の三俣チョコと北原キョウカのエピソードですね。

(𝕏のポストは表記がブレていたので若干修正して書き直します)

前橋ウィッチーズ第7話冒頭の老人の願いは、認知症にかかり被介護者となることで失った尊厳を回復するためのものだった。三俣チョコの祖母が医療機関でのリハビリを嫌がった理由は、三俣チョコ以外の人の前では努めて元気な姿を演じている様子から、他者に弱い姿を晒すことが尊厳を損なうことだとしてそれを避けたかったのだと思われる。尊厳を保持したい祖母の思いのために自宅介護と家事に忙殺される日々が始まったと(本人は)認識しているからこそ、三俣チョコは老人の尊厳を回復するための願いを「あんな願い」と言った。老人の願いは今この瞬間に尊厳を回復するための間に合わせの策であって(三俣チョコが指摘するように)恒久的な解決にはならないが、同じく三俣チョコの抱える問題の解決に寄与しない、赤城ユイナと苦しみを分かち合った時間が三俣チョコを回復させる。

家族が作る環境によって介護と家事とバイトに忙殺される三俣チョコと、家族に望まない生き方を要請される北原キョウカの二人が(赤城ユイナの助けで)手を取り合い、この時点で問題は何も解決しないけれど、お互いの弱さを受け止め合って精神を回復させていくストーリーはとても美しいものでした。

マイ「一件落着ってこと?」
アズ「実際、特に何も解決してないけど」
ユイナ「だね。でも、解決はしなくても、解決できることってあると思う」
マイ・アズ「?」
ユイナ「だってほら、みんなピカピカ明るいよ!」

TVアニメ『前橋ウィッチーズ』第8話(2025年)

ところで、この二人の悩みは『わたなれ』の王塚真唯・瀬名紫陽花の問題意識に近しいものですね。(『わたなれ』の記事はこちら。)

『わたなれ』には夏クール以降どハマりしているのですが、思えば『MBW』の良質なストーリーを観ていたからこそ『わたなれ』で似た事象が語られた時により深く感じ入っていたのかもしれません。

『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』

本作がどのような物語だったかについては計20,000字以上書いてきましたが(記事1記事2)、あれだけの物語をあくまでもおバカなラブコメとして世に出し、そしてちゃんと楽しかったことには感動します。本作をストーリーに特段意味がないものとして受け取り、それでいて楽しんでいた人たちもそれなりにいたようで、そういった反応を観測したときはどちらかといえば嬉しく思いました。幼少期ぼんやりとを観ていた子供番組を改めて鑑賞した時にストーリーに驚くなんてのはよく聞く話ですが、その前段をやっている人たちがいるなあと。

秋クールから『わたなれ』のオタクが順当に某百合アニメに移行していることは観測していましたが、私はまだ『わたなれ』と向き合う時間が必要で……、結局秋クールは『わたなれ』および続編である『ネクストシャイン!』を繰り返し鑑賞していたら終わってしまいました。

『わたなれ』はモデル地巡りもしました。あじれな家出旅行と同様に網代温泉の旅館に泊まり、網代・伊豆多賀を歩いていました。動画で撮影したので、いずれVlogにしようかなと思います。

網代駅

網代駅から見える景色

大成館

国道135号

伊豆多賀駅

網代駅ホーム